たまブレ、なるボケ

写真、音楽、映画、本、プロ野球。

アジカンに4000円で曲を作ってもらった(と思えば)

 尊敬する齋藤孝先生の著書『読書力』に、「本は著者と一対一で会話できるもの、そして頭のいい人たちが命を削って書いたもの。それを1000円未満で読めるのだから安いものだ」みたいなことが書いてあった(僕の解釈なので厳密には異なるかもしれません)のを、最近よく思い出す。

 一昨日、アジカンの新譜を買った。4000円しないくらい。家にマトモなCDコンポはないので、ウォークマンに転送してヘッドホンで聴くのがどうしたって主になる。それならレンタルまで待ってから音源をウォークマンに移せば同じことじゃないか!と言われたら全くその通り。反論できない。できないけれど、最近はこう思う。「俺がアジカンに4000円出して『ロックでラウドなかっこいいアルバムつくって。あとFoo fightersのプライベートスタジオで録音してきて。それじゃあよろしく』って言ったとすれば、このアルバムすっごい安くない?」と。実際にはゴッチが俺に向けて曲を書いたわけではないし、多くのリスナーがいるからこそ成り立っていることだし、4000円で売ることで利益も出ているはずだ。でも、物は考えようである。もしすべてのリスナーが「レンタルでいいや。どうせウォークマンでしか聴かないし」と思ったらアジカンはバンドを続けられなくなるに違いないのだ。ならば、と僕は思う。アジカンに、またかっこいい曲を作り続けてくれ!という思いでCDに4000円を投じようじゃないかと。それは、音楽に限らず映画や漫画なども一緒だと思う。制作者が恵まれた環境で才能を発揮できるように、文化が恒久的に発展していくために、必要なことなんだと思う。

 レンタルが悪いと言っているわけではない。俺もCDやDVDを借りることはある。でも、就職して安定した収入を得られるようになって、「このアーティストはいいなあ」と思ったら惜しまずにCDを買えるようになりたいと思う。アーティストに対する投資を惜しみなくしたいと思う。

 というわけで、なんだかんだ真面目に書きつつ、結局はアジカンに財布の中身を吸い取られて今月やばいわーって言いたいだけの学生の話でした。お粗末様でした。

5月30日。