カラスが怖い
ときどき、駐輪場にカラスがたむろしている。
鳴くわ飛ぶわで相当怖い。小学生だった俺から帽子を奪っていったカラスが頭によぎるから、怖いというよりは嫌いなのかもしれない。
でも、カラスの群れは撮りたくなるものでもある。するとどうなるかというと、「カメラを構えながら目線は地面を向いてる」不審者がひとり生まれる。
だからこの瞬間を、俺は見ていない。カメラのレンズが代わりに見てくれていた。よく「目がそのままカメラになったらいいのに」と言う人がいるし俺も大賛成だけれど、こういう場合はその限りでもないらしい。