たまブレ、なるボケ

写真、音楽、映画、本、プロ野球。

アースカラーとはなんぞや

北海道・室蘭市にて 

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 この写真をコンテストに出品したら、あえなく落選した。撮った当時はこれいけるやん!とウキウキだったのだが、全くもってひっかからず、鼻っ柱を折られた。自分で「なんとなく」気に入っていた写真だっただけに少し残念だった。だが、そんな写真にもいいね!と言ってくれた方がいる。Facebookでの話ではない。リアルでの話。

 それはとある知り合いのおじさんに、ご飯をごちそうになったときのこと。その方は趣味でよく海外旅行に行かれる方で、iPhoneで撮った海や花、空、現地の美味しい食べ物、などを見せてくれた。とても気のいい人生の先輩である。彼は、この写真を見て「アースカラーが良い」と評した。瞬間、耳に慣れない言葉・アースカラーが僕の脳内をクエスチョンマークでいっぱいにしたものの、ほめられていることは解り嬉しかったので、なんだかしまりのないぼやけた返答をしてしまったような記憶がある。「アースカラー」は辞書的には「自然を想起させるような茶系の色」らしいが、僕が「これは『何色だ』とはっきりと言えない色でしょうか?」と聞くとそうそう!と答えてくださった。

 何色、とはっきりと言えない色。なるほど、と思った。そして、今まで自分が「なんとなく」好きだと思っていたものの正体の尻尾をつかめた気がした。「淡い色」と言ってしまえばそれまでなのかもしれないけれど、「アースカラー」ほど僕の個人的な好みをピタリと表している言葉は無いと思った。

 例えば、自分は味噌が好きだ、と自覚できればラーメン屋で迷わずに味噌をオーダーできる。同じように、アースカラーが好きだ!と自覚すると、自分で好きな写真を撮れる確率が上がるようになった。

 

いつもの道の朝f:id:zushe:20161115004949j:plain

いつもの道の夕方f:id:zushe:20161115005506j:plain

 そんなことがあって、人と話すのって良いな、楽しいな、と思った。基本的には写真は個人戦で、ほかの人の考えを聞く機会は多くない。だからこそ、自分が発信することで誰かの会話のきっかけになれたらな、なんて背伸びしたことを考えている。もちろん自分が好きな写真がみんなも好きだとは限らないけれど、僕と似たようなどこかの誰かがちょっといいなー、なんて思ってくれるのなら素敵なことだなと思う。もちろん「どや!エエ写真やろ!」と言いたい気持ちもあるけれど、そこは謙虚に行きたい。なんとなく、その方が徳を積める気がする。

 

これからまた、ちょこちょこ文章を書けたらな、と思う。11月15日。