無料とお布施と広告収入
好きなものにはできるだけお金を使いたいと思っている。
それが目に見えないものであったり、あまり有名でないものであればなおさらだ。俺一人がそう思ってお金を使ったところで何かが大きく変わることはないだろうけれど、俺のような人がたくさんいるから、黒木渚は札幌へライブに来てくれる。大学内の小さなカフェで、おいしいごはんを食べられる。
最近、あまりにも無料で楽しめるものが多いことが、すこし怖い。
プロのカメラマンがtwitterにアップする美しい写真を、毎日のようにみている。
マンガワンというスマホアプリで、毎日1話MAJORを読んでいる。
アマゾン・プライムビデオで、仮面ライダーを観られる。これは有料サービスだけれど、学生は月に200円もかからない。
その分の広告収入があるしちゃんと成り立っているとか、向こうがただで良いと言ってるのだからそれでいいじゃない、とか、そんな言葉が返ってきたら俺は何も言えない。確かにその通り。
だけど、それが行き過ぎると何かしらの成果(物)に対して正当な報酬が支払われることがなくなっちゃうのでは。
無料だったりかかるお金が極端に安いことで、いいものが広がっていくのはいいと思う。でも、収益があがらなくなって文化そのものが衰退していくかもしれない。そういうことが、怖い。だから俺は好きなアーティストのCDはできるだけ買うし、好きな作家の本は新品で買うし、好きなラーメン屋やカフェには暇があれば行くようにしている。だって、つぶれてほしくないから。
……という言い訳を心の中で唱えないと、ゴッチの新しい本は買えなかった。
ハードカバーの本は、1冊1500円+税もする。正直ちょっと高い。でも面白いので良し。ぜひ、また本を出してください、ゴッチ。そして、北海道にもライブしに来てくれ、ASIAN KUNG-FU GENERATION。全国ツアーとか言っときながら北海道を無視するの、どうかと思うぞ。絶対観に行くから、北海道まで来てくれ。頼む。
ラジオと読書と映画とタイヤ交換に明け暮れた3連休だった。5月1日。