知らない老夫婦と二言三言しゃべった
JR函館本線・白石駅。
そこは千歳線と函館本線との乗り換えに便利な駅であり、札幌ドーム行きシャトルバスの発着場所でもある。
電車が、その駅に着いたとき。
老夫婦が乗り込んできた。
ただの老夫婦ではない。
Fの帽子をきっちりかぶり、メガホンを覗かせたトートバックを持ち、FIGHTERSのロゴの刺繍がバッチリはいったウィンドブレーカーをお揃いで着た老夫婦が乗ってきた。
僕の脳裏に、さっきまで観ていた野球中継が蘇る。粘る吉川、安達のツーラン、ディクソン相手にあと1本が出ない打線。
ああ、札幌ドームのスタンドで、この二人は悔しい負け試合を見届けて来たのだ。そう思うと悲しくて、僕はおじさんの顔をじっと見つめてしまった。その無遠慮な視線に気づいたおじいさんは、苦笑いを浮かべながら言った。
「負けちったよ」
何だかとても悲しくなって、「見てました」と苦笑いしながら返すのが精一杯だった。おばあちゃんは「吉川がかわいそうだ」と言った。それで僕の悲しさはフルカウントになってしまったので、しばらく何も言えなかった。考えてから、言った。
「お疲れ様でした」
高校の部活(放送局)のときから今もよく使う、便利なあいさつだ。でも、語彙力の乏しい僕にしては悪くないチョイスだったと思う。老夫婦は頷いて笑ってくれた。全然知らない人とファイターズを通して世間話ができたのは面白かったけれど、やっぱりなんだか悲しかった。
電車が札幌駅に着き、ホームに降りた。ファイターズのユニフォームを着たたくさんな人々が、同じ表情を浮かべて降りていく。同じ電車に乗っていた敗戦見届け人は、何もあの老夫婦だけではなかった。ファイターズが負けた日の夕方の駅は、空気がいつもより少しだけ重く感じる。
明日は勝ってくれ!5月16日。
3連敗した
ファイターズのことではなく、バイト探しの話。
最初はとある塾で働くつもりだった。採用になった。が、「いやぁ、生徒はぁ、私どもが生み出せるものではないのでぇ」ということで、俺が教えられる時間と科目に合致したアンラッキーな生徒が出現するまで働けないことになった。そういうことは最初に言ってくれ。
その次は、某ファンキーな本屋。別の店舗で働いている高校時代の先輩づたいに「あそこは人手不足」だと聞いたので、狙い澄まして店に乗り込んだ。……が、店内に求人の貼り紙は無い。あれれ。レジに行き、店員さんに、勇気を出して尋ねる。「バイト募集してませんか?」すると、
「あっ、あの、今は、、、、」
「わかりましたありがとうございます」
なんてこったい。先輩が俺に教えてくれてから俺が店にいくまでの3日くらいで、もう人手が見つかったのかい。そうかい。
こうなると、もうタウン○ークに頼るしかない。その日出たばかりの冊子を学校へ行く電車の中でめくる。オシャレなジャズバーのホールスタッフ募集が目につく。お、いいじゃんこれ。大学についてから昼飯食ったりなんだりして、3時くらいに履歴書を書いて、いざ電話。
「あのー、○○さんでしょうか、タウンワークの求人をみて電話したのですが」
「あー」
「はい?」
「もう埋まっちゃっ」
「わかりましたありがとうございます」
確かにあのフリーペーパーは至るところに置いてある。が、その日発行の号に載っていた求人がその日の15時にはもう無意味になっているとは。っていうか履歴書1枚無駄にした。音響機材に興味が~とか書いちゃったよ。
ここまでくると、天が俺に働くなと言っているような気分になってくる。が、3連敗程度でそんなことを考えていては数年後に始まる就職活動に俺は簡単にチリにされるのではないか。この程度なんだ。なんてことない。
というわけで、職探しの話でした。8月末まで働けるバイト探してます。某ファストファッション店のオープニングスタッフにも応募しているけれど、面接の日すら未定。4連敗になるのか。それとも、連敗ストップできるのか。未来の俺しか知らない。
そういえば、メガネ買いました。ウォーリーみたいなやつです。視界がくっきり。バイトに関してはメガネをしても先行きが見えない。
5月13日。
ゴールデンウィークとaikoとセッション(映画)
受験勉強も部活動も何もないゴールデンウィークはめちゃくちゃ久しぶり。小6から野球をやっていたので、多分小5以来のできごと。じゃあ遊び倒してやろうじゃないかということで、昨日は友達が運転する車で神威岬へ。見事な積丹ブルーだった。今日はaikoのライブへ。aikoって、空想上の生物じゃないんだね。実在するんだね。感動したし、楽しかった。
去年のいま時期は、部活やってたなぁ。Nコンに出すテレドラ制作に全力投球してた。で、そのときはこのクラスあんまり楽しくないなぁとか思ってた。懐かしい。
あしたは狸小路のディノスに行ってセッション(映画)観てこようかな。2回目の。どうでもいいけどセッション(映画)って書くとWikipediaっぽいな。本当にどうでもいいな。まぁ、どうでもいいを突き詰めるとこのブログ自体どうでもいいことになるのでこの辺で。
5月3日。
どうせやるなら
どうせやるならちゃんとやりたい、というのは昔から思っていたことで、今もあまり変わってない。それは勉強だったり部活だったり人付き合いだったり色々だけど、どうせやるならちゃんとやりたいと思っている。ちゃんとやる、の定義があいまいだけれど、要は自分で納得できるようにしたいというだけだ。とても自分勝手な考え方だと思う。
でも、そういう話をすると君は真面目だねと言われる。あくまでも自分が楽しくなりたいがためにそう考えてやっているだけなのに、そう言われると何か歯がゆい。
今、演劇サークルと放送サークルに所属している。両方うまくいくとは限らないし、もしかしたらどれかは自分の中で適当に折り合いをつけて、無理やり納得して付き合っていかなくちゃいけないかもしれない、でもそうならないようにしたい。
自分が自分が、って言ってるのは子供だ若者だ、と何かで読んだ。その通りだと思う。自分の年齢的にも、その通りだと思う。そんな訳で、自分の考えが変わるまでは『真面目に』生きていこうと思う。どうだ、俺は真面目だぞ。
ここから全然関係ない話ですが、アクセス数が想像以上に伸びてて困惑しています。ありがとうございます。今日のように面白いオチも何もない薄っぺらい文章をうだうだと書いていきますが、お付き合いいただけると嬉しいです。
4月29日。
熱湯に屈しず、簡単にはふやけない。揚げ玉は強い
ひっさびさにインスタントのそばを食べた。
『日清のでかぶと庵 柚子香る揚げ玉そば かつおだしのきいた江戸風つゆ!』
ってやつ。名前長すぎだね。
で、そのとき不思議に思った。「揚げ玉……お前、そんなにふやけてぷっくぷくになってるのに何故溶けてしまわないんだ……」と。もうふやけにふやけてデロンデロンになってスープと同化してもいい頃じゃないのか。熱湯入れて4分、食べてる間でまあ10分くらい?なんと合計14分のお湯責めを、彼はぷっくぷくになりながらも耐えたのだ。箸で突っついたらすぐに崩れてしまうのに。一体何が彼を突き動かしているんだろう。すげぇ。『僕のヒーローアカデミア』のオールマイトや、カラータイマーが点滅しているにもかかわらず戦い続けるウルトラマンとちょっと似ている。揚げ玉、すげぇ。
で、そのウルトラ揚げ玉達、僕がおいしくいただきました。
ごちそうさまでした。
4月24日。
学食は安い早いうまい箸がどこにあるか分からない
学生食堂に「ピリカラーメン」というメニューがある。ピリッと辛いラーメン、ピリ辛ラーメン、ピリカラーメン。そんな感じの経緯があってできた名前なのだろう。
ピリ辛だってのに、どうして、なんかこう、ちょっとかわいい名前になったのか。ピリカラーメン。『ピリカ』って部分が何かのキャラクターっぽい。妖精ピリカ。すごいいそう。
で、そのピリカラーメン370円、かなりおいしかった。次はうどんを頼んでみようと思う。箸がどこに置いてあるのかも、もう覚えた。次は迷わない。そうやって人間はひとつひとつ成長していくのだ。多分。
4月17日。